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転職へのスキルアップ!

薬剤師の英語力を伸ばす方法

薬剤師の英語力を伸ばす方法

治験のグローバル化や国際化社会による外国からの患者さん増加のため、薬剤師の英語力が不可欠な時代がやってきました。 企業で海外とやり取りをしたり、また医療機関などで薬の英語での説明が必要になったりと、何かと英語のスキルの必要性を感じている薬剤師さんも多いのではないでしょうか。 しかし、振り返ってみると私たち薬剤師が英語を勉強したのは、大学受験の時に少し受験英語を覚えたくらいですよね。 大学在学中は薬理学や化学を頭に叩き込むことに必死だったのと、英語という科目は国家試験には必要なかったことから、英語を集中的に勉強する機会はそれほどなかったように思います。 このような状況で英語が苦手科目となっていた私は、医療機関や治験に携わる際に英語が必要になった時、一体どうすれば英語力をアップすることができるのかとても悩みました。 今回は、薬剤師が仕事上で使える英語をどのように学んだら良いのかということについて、いくつか提案していこうと思います。

英語の参考書や問題集を使う

一番手軽で経済的に負担にならないのが受験勉強の時と同じようにひたすら英単語を覚え直したり、問題集を解く方法です。

TOEICのReading試験対策や、海外の会社とメールのやり取りをするなどで英語が必要な人は、この方法をまずは試してみると良いかもしれません。簡単な単語や文法でも、使っていないとかなり忘れていることがありますが、単語帳を見返したり、問題集を少し解くことで忘れている知識をブラッシュアップすることができますよ。

ただ、会話などコミュニケーションで英語が必要な場合はリスニング力やスピーキングの力が必須になりますので、参考書で文法を確認しつつ、これからご紹介をする実践的に英語力を伸ばす方法も取り入れて勉強することをおすすめします。

英会話スクールに通う

私が英語のスキルを身に付けたかった理由は、海外からの患者様の服薬指導に役立てたいと思ったことと、治験コーディネーターとしての仕事で、外国の検査機関とのやり取りや症例報告書を書く際に英語が必要だったことです。

つまり英語でのコミュニケーション能力を身に付けたかったことから、テキストによる勉強方法以外に実践的に英語を学ぶ方法が必要だと考えました。そこでまず行ったのが週に1度英会話スクールに通うこと。いわゆる駅前留学です。駅前留学は一時期とても流行りましたので、体験入学などに行ったことのある薬剤師もいるかもしれません。

私も初めは体験入学から始めたのですが、英会話スクールに実際に行ってみて自分の実力を初めて知りました。大学受験時に必死に英語を勉強したのにもかかわらず、外国人の先生の話が聞き取れなかったり、自分の意見が英語で言えないことに愕然としたのです。

でもだからといって英語から逃げるわけにはいきませんので、クラスの復習など一生懸命取り組みました。そして何年か通ううちに英語への抵抗が少なくなり、聞き取りもスピーキングも少しずつですができるようになりました。

ちなみに、英会話スクールの生徒の中には私のように薬剤師など医療系の職種についている人が何人かいましたし、大手製薬会社の方や研究職の方、また公務員の方もいました。

このことからも、様々な職種で英語が必要な機会が増えていることが良く分かりますよね。

海外へ短期語学留学をする

英会話スクールで英語の実力を伸ばしていった私ですが、英語を話す相手になまりがあると聞き取れなかったり、外国人と話すこと自体に消極的になってしまうなど、英会話スクールに通うだけでは解決できない問題もありました。

それに英会話スクールは週に一回1時間程度の授業でしたので、どうしてもスキルアップするのに時間がかかることは簡単に想像できますよね。

手っ取り早く英語のスキルをアップさせ、仕事に生かせる実力をつけたい・・・。そう思って私は、思い切って英語圏の国に短期の語学留学を決めました。

短期と言っても少なくとも数か月海外で暮らしますから、時間の問題、その間の日本の仕事の問題、経済的な問題は必ず出てきます。

「留学をしたいと考えたことはあるけど、日本での仕事のことやお金のことを考えると踏み切ることができなかった」という薬剤師さんは案外多いと思います。たしかに私も、たった数か月の語学留学をするためだけに一度仕事を辞めていますし、留学するためにコツコツ貯めてきた多額の費用をその数か月で使い切りましたので、リスクは多少なりともあるということは否定しません。

ただ、実際に語学留学をしてみて思うことは、リスクを承知で努力して留学を実行したことは自分にとってとても価値があったということです。留学後、英語力がアップした私は、グローバルな治験業務をスムーズに行うことができるようになりましたし、海外からの患者さんへの説明や聞き取り、英語の問診表の作成などできる仕事が大幅に広がりました。

私の他にも治験業務に携わるために英語圏の国に留学した薬剤師が知り合いの中に何人かいますが、彼らは留学後、治験関係の企業に就職して収入アップができ、その後出世もしています。

留学できる環境なのかはそれぞれ違いますし、留学する場所によっても満足する結果になるかは違ってきますので、「語学留学することは絶対に良い」とは一概には言えません。仕事を辞めてまで留学する価値があるかは、実際のところやってみないと分からないというのが正直なところですが、今の状況を大きく改善するためには思い切った決断も時には必要になる、ということは覚えておいてほしいと思います。

自分に合った勉強法を

今回は、英語の勉強法について紹介してきました。

「英語力が必要」と一口に言っても、携わる職種によってどんな英語が必要なのかも変わってきます。

転職を考える上で英語のスキルが必要だと分かったら、どのような英語力が必要なのかをまず調べて、自分の状況も考えながらどんな勉強法が一番良いのか、どの程度の努力なら今の自分に可能なのかをぜひ考えてみてください。

どんな努力でも無駄になることは絶対にないので、自信をもって一歩踏み出してくださいね。