薬剤師の転職に欠かせない転職サイトは、薬学部を卒業したばかりの「新卒」や、3年以内の社会人経験がある「第2新卒」でも登録できるのでしょうか。 もし利用できるとしたら、それにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
新卒薬剤師の離職率が高い理由
新卒の薬剤師は就職に困らないと言われていますが、一方で離職率が高めです。
厚生労働省の調査ではわずか1年で7人に1人が、3年で3人に1人が退職するという結果が出ています。
これは学生が卒論や薬剤師国家試験の準備に追われるあまり、企業に言われるがまま安易に就職してしまうという背景があります。
会社説明会に行ったら採用担当者にほだされてしまったり、実習先で誘われたりするなどです。
確かに就活をする手間は省けますが、いざ働き始めた時にミスマッチが生じて、その結果すぐに退職せざるを得なくなります。
要は情報不足であり、就職に対する目的や理念が定まっていないのです。
新卒も第2新卒も転職サイトの登録はOK!
ほとんどの転職サイトでは、新卒でも第2新卒でも制限なく利用できます。
これは薬剤師に特化した転職サイトでも同じです。
本来であれば転職するためのサイトですが、近年では新卒の就活にも利用される機会が多く、新卒向けにキャンペーンを実施するなど熱心に対応しているところもあります。
ただし新卒は即戦力を希望する求人には応募できないので注意が必要です。
その点、第2新卒は既に社会人を経験しているので新卒よりも需要はあります。
社会人としての基礎など、新人の育成にかかる時間や費用を抑えられるのが求人先にとって大きな魅力だからです。
社会人としての仕事経験があるので、些細なことで辞めないだろうという安心感もあります。
転職サイトで理想の就職・転職を
経験が不足している点を除けば、新卒や第2新卒は年齢的に有利です。
ドラッグストアや調剤薬局はもちろん、製薬会社や医薬品卸、研究機関、病院からの需要もあるでしょう。
前職の癖がほとんどついておらず、若さゆえに吸収力の高さや柔軟性を期待されています。
ただし第2新卒は既に一度退職しているので、次の転職先でも長続きしないと社会的な評価が下がってしまい、以降は転職が難しくなってしまいます。
条件だけで飛びつかず、本当に続けられる仕事なのか見極めが必要です。
当然、面接での評価も他の希望者より厳しくなります。こうしたハンデをクリアするためには十分な情報と入念な対策が必要です。
一人で就活しようとしてもアプローチできる企業の数には限界があり、何よりもノウハウがありません。
特に第2新卒は、新卒のような会社説明会の機会がないので、求人探しは困難を極めます。
そんな時に転職サイトでコンサルタントのサポートを受けられたら、就職も転職もしやすくなるでしょう。
転職サイトの利用は無料
転職サイトは登録も利用も無料です。
それでいて求人を検索できるだけでなく、専任のコンサルタントが希望に合った仕事を紹介してくれます。
その中には「非公開求人」と言って、登録者しか見られない好条件の求人もあります。
さらにアドバイスをしてくれたり、面接の手続きや条件の交渉などを代行してくれたりします。
転職後もしばらくはアフターフォローしてくれるので安心です。
転職が成立した時に企業から報酬をもらえる仕組みになっていますので、登録者はずっと無料で利用できます。
思うように就活ができない新卒者や、最初の就職に失敗した第2新卒者にとっては今度こそ理想の職場に出会えるチャンスです。
就職・転職を成功させるために
就職や転職を成功させるにはもう一つ、自分自身を知ることが大事です。
就職して何をしたいのか、転職者であれば、どうして転職したいのか、今の勤め先はどこが不満なのか、転職サイトを利用する前にはっきりさせておきましょう。
これが定まっていないと流されるままに就職先を決めてしまい、ミスマッチが生じる恐れがあります。
たとえ転職サイトのコンサルタントと言えども善意だけでサポートしているわけではありません。
時には早く求人先への採用を決めたいがために、不向きな職種を勧めてくる場合もあります。
そのような時に、転職の目的が定まっていれば、合わない提案に対してきっぱりノーと言えるでしょう。