ブランクがあるママ薬剤師が復職をするとき、不安はつきものです。 医療の世界は日進月歩ですから、ブランクを埋めるだけの自己学習が求められますし、子育てと仕事の両立を果たせるかどうかの不安もあることでしょう。 一方で、実際には多くのママ薬剤師が現場で活躍しているのも事実です。 現場復帰を果たしたママ薬剤師は、どのように復職不安を解消したのでしょうか。 そのヒントをご紹介します。
ブランク克服にオススメの方法
もはや現場に立てるだけの知識がないかもしれないという不安は、復職への一歩を躊躇させてしまうもの。
産休・育休を経て復帰した場合、ブランクは最低でも1年空くことになりますし、2人目の出産が重なった場合は、さらにブランクが長くなることもあります。
このように年単位でブランクが空くと、新薬の登場はもちろん、従来の薬でも使い方が変わったり、薬に関わる制度の変更もあったりと、自分で学ばなくてはならないことが山ほど出てきます。
では、これらの知識はどのようにして身につければ良いのでしょうか。
具体的な方法を3つ、ご紹介します。
認定薬剤師の資格取得
認定薬剤師には多くの種類がありますが、ブランク明けのママ薬剤師は、まず研修認定薬剤師を取ることをお勧めします。
研修認定薬剤師は、4年以内に規定の単位を取得することで認められ、認定後も3年ごとに単位取得することが求められる更新制となっています。
単位は、研修などへの参加やe-learningなどの自己学習で認められます。
e-learningはもちろん、研修をインターネットで動画配信するサービスもありますので、自宅にいながら資格を取ることも可能です。
資格を取ることで、現場復帰への自信にもつながることでしょう。
職場の研修制度
転職先によっては、薬局独自の研修制度が充実していることがあります。
特に大手のチェーン薬局では、定期的に社員の研修を行っているなど、教育・研修制度が確立されていますので、安心して復職することができます。
積極的に活用してみましょう。
転職サイトの復帰支援プログラム
転職サイトの中には、ブランクがある薬剤師向けの復帰支援プログラムを用意しているところがあります。
現場で必要な知識を体系的に学ぶことができますので、効率的にブランク克服を図ることができるでしょう。
また、転職サイト側にとっても、現場復帰できるレベルの薬剤師であることを明確に把握できます。
コンサルタントから、さらに良い条件の転職先を紹介してもらえる可能性もあります。
ママ薬剤師の職場には良好な人間関係が必須!
ブランクがあるママ薬剤師が感じるもう一つの大きな不安は、仕事と子育ての両立ではないでしょうか。
小さな子供を抱えるママ薬剤師には、急なお休みや早退は当たり前。
とは言え、それが許される雰囲気の職場でなければ、居心地が悪くなってしまい、退職せざるを得なくなってしまうこともあるでしょう。
子育てとの両立をしやすい環境には、お互いに助け合う雰囲気が定着していることが必要です。
このような職場を探すときは人間関係を最も重視すべきです。
特に、他にもママ薬剤師がいる職場はオススメです。
ママ薬剤師が既にいる場合、職場のスタッフ全員が急なお休みなどへの対応に慣れていることが多いので、より働きやすい職場である可能性が高いと言えます。
働きやすい職場を自分で作るためのヒント
前述のとおり、ママ薬剤師は急なお休みは避けられません。
そのとき、カバーしてくれるのは同僚です。この同僚への気遣いがなければ、最初は良い関係が築けていても、そのうち同僚の不満が溜まってくるでしょう。
子育てとの両立をしやすい雰囲気を維持していくためには、周囲への負担を最低限にしようとする心がけも重要なポイントなのです。
具体的には、取り組んでいる仕事を他のスタッフとも共有しておき、誰でもカバーできる状況に常にしておくと、同僚はもちろん自分も安心です。
あらかじめ、普段の仕事量を自分のキャパシティを超えない範囲に調節して、いざというときに同僚の負担を減らせるようにしておくのも良い方法でしょう。
最後に
薬剤師は、子育て中で時間に制限があっても転職先が見つかりやすい恵まれた仕事です。
それだけ社会からのニーズが高い職種でもあるので、ブランクが長いからと言ってあきらめることなく、一つずつ不安を克服して職場復帰を目指して下さい。