薬剤師は、他の業種に比べると年齢を問わず転職しやすいと言えます。 薬剤師になるには薬学部を卒業し、かつ薬剤師の国家試験に合格しなければいけないため、需要に対して供給が追いつかず、慢性的な人手不足状態にあるからです。 だからと言って年齢の壁が全く無いわけではなく、職種によっては転職にベストな年齢があります。 それぞれ何歳までがベストなのでしょうか。 またベストな年齢を過ぎてしまった場合の転職はどうすればいいのでしょうか。
年齢別薬剤師の転職事情
20代は歓迎される
20代であれば、どの職種に転職しても歓迎されます。
仕事の覚えが早く、柔軟性があり、賃金も安く抑えられるからです。
特に製薬会社や医薬品卸、研究機関では新卒者をはじめ、20代を優先して採用する傾向があります。
また国家公務員の薬剤師になるための試験は30歳を超えると受けられません。
30代は需要が多い
30代になっても、まだまだ需要はあります。
未経験であったり、出産・育児などのブランクがあったりしても容易に転職できるでしょう。
ただし、20代と違って即戦力を期待されているため、面接では過去の経験を重視されます。
その代わり責任ある立場に抜擢されたり、飛躍的に給与アップしたりすることも期待できそうです。
また地方公共団体の中には10数年の社会人経験がある薬剤師を求めているところがあります。
40代になると制約が
40代になると様々な制約が生じて転職は難しくなります。
急性期病院の薬剤師やMR・MSのような営業担当、CRA(臨床開発モニター)など体力が必要な仕事は厳しいでしょう。
調剤薬局やドラッグストアなら門戸は開かれていますが、大幅な給与ダウンや非正規での雇用など待遇面で妥協しなければいけないかもしれません。
その点ではパートでも働きやすい女性の方が有利です。
30代よりも経験を重視されるので、同じ職種での転職を考えた方が良さそうです。
50代以上で必要とされる求人は?
薬剤師でも年齢が上がると求人は少なくなりますが、一方で50代以上を必要とする求人もあります。
例えば慢性期の病院や老人保健施設など高齢者の患者が多い職場です。
世代が近くて落ち着きがあり、人生経験も豊富なところを活かせます。
また人手不足に悩む地方の調剤薬局やドラッグストアにも歓迎されるでしょう。正社員で雇用される可能性があります。
高齢でも有利に転職するには?
薬剤師に限らず、企業側は高齢者になるほど採用をためらいます。
物覚えや体力などの問題もありますが、過去のやり方にこだわったりプライドが高かったりするなど扱いづらいからです。
転職すると経験の有無を問わず「新人」からスタートします。
高齢になるほど、周りの上司や経験豊富な同僚は年下ばかりになります。それでも謙虚に指導を受けられる腰の低さが必要です。
また近年はどこの職場でもパソコンを使います。基本操作はもちろん、インターネットやメールができて、WordやExcelなどの一般的なビジネスソフトで文書を作成できる程度のスキルは必要です。
薬も次々と新しいものが出てきますので、常に研修やe-ラーニングを受けるなどして最新の情報に更新しておきましょう。
これらの年齢的なハンディキャップをクリアできれば、自身の経験を存分に活かせるようになるはずです。
転職サイトの利用で年齢の壁を越えよう
雇用対策法により、求人において年齢制限を設けるのは一部の例外を除いて禁止されています。
そのため、雇用側は年齢がネックで不採用とした場合でも、表面上別の理由をつけて不採用にしたりしています。
独りで転職しようとすると、求人側のこうした意向までは分かりません。
そこで転職サイトを利用する意味があります。
専任のコンサルタントは求人先の本当のところの要望や詳しい事情を把握しているでしょう。それらを事前に教えてもらえれば、無駄な応募は避けられます。
また、あなたに合った転職先を探してくれます。
つまり、あなたの年代を求めている求人先を紹介してくれる可能性が高いのです。
年齢が高くなるほどそれまでの経験を重視されますが、自分ではどこがアピールポイントなのか意外と分からないものです。
転職コンサルタントなら、第三者の視点からどこをアピールするべきかピックアップしてくれます。
コンサルタントと共に、あなたを必要としている求人先への転職を成功させましょう。