薬剤師がMRからCRAへ転職する場合のメリット・デメリット

薬剤師がMRからCRAへ転職する場合のメリット・デメリット

2018/9/5 更新

高収入のMRに遜色ない待遇が期待できるCRA

薬剤師がMRからCRAへ転職する場合のメリット・デメリット

新薬を販売するには厚生労働省の省令に基づいて効果を確かめる「治験」を行わなければいけません。 「CRA(臨床開発モニター)」は、治験を計画して正しく行われているか確認する仕事です。 MRなら病院で医師を訪問した際にCRAと遭遇した経験もあるでしょう。 同じ医師と接触する仕事ならMRの経験を活かせるかもしれません。 転職するにはどうすればいいのでしょうか。

 

CRAの役割と求められるコミュニケーション能力

CRAは「治験の責任者」とも言える立場です。

プロトコル(治験実施計画書)を作成し、それに基づいて担当医師や実施する医療機関を選定します。

さらに実施中はスケジュールどおりに進んでいるか、必要なデータは上がってきてるかなどをモニタリングします。

厚生労働省の省令(GCP)を遵守して、治験に参加する被験者の権利や安全を確保し、正確で信頼性があるデータを取得しなければいけません。

かつては製薬会社の一ポストとしてCRAがありました。

近年ではGCPによって治験の厳格化が求められ、第三者であるCRO(医薬品開発受託機関)が治験を受託して代行するのが一般的です。

そのため、CROで働くCRAが大半を占めます。

治験を進めるには、医療関係者やCRC(治験コーディネーター)など関係者の協力が欠かせません。

そのため医療の知識やスキル以上にコミュニケーション能力が重要になります。

既にコミュニケーションスキルやビジネスマナーが身についている薬剤師の免許を持つMRなら、実務で培ったスキルを存分に発揮できるでしょう。

患者と交流できない点に注意

MRからCRAに転職する上で、一つ大きな注意点があります。

それはCRCと違って、治験の被験者との面会ができないところです。

明確に禁止されているわけではありませんが、面会によってGCPで遵守されている被験者のプライバシー保護に抵触したり、中立性が失われたりする恐れがあります。

転職の理由が新薬の開発に携わるだけでなく、患者とも積極的に交流したいのであればCRCの方が適しています。

MRがCRAに転職するメリット

仕事の達成感

治験の成功はCRAの手腕にかかっています。

責任は重大ですが、無事に終了して新薬の販売まで漕ぎ着ければ大きな達成感があるでしょう。

またMRの時には聞けなかった治療方針など専門的な医療の話を医師とできるのもCRAならではのメリットです。

休日出勤や転勤がない

MRに比べると残業は月30~40時間程度と少なく、暦どおりに休めます。

休日出勤もほとんどありません。

転勤もありませんので、家庭を持つ薬剤師も十分に働ける環境にあります。

また、治験中の忙しさには波があるため、タイミングが合えばまとまった休みも取りやすいでしょう。

給与は高め

給料もCRCに比べると高めです。

初任給こそ400万円台ですが、勤続年数を重ねると600万円台になり、さらにマネージャーなど上の立場になることで700万円台も目指せます。

高収入のMRと比較しても、仕事内容や労働時間を考えれば遜色ないと言えるのではないでしょうか。

MRがCRAに転職するデメリット

出張が多い

一方で出張が多いのは人によってデメリットに感じるかもしれません。

CRAはモニタリングのために、しばしば治験が行われている医療機関への出張があり、その範囲は全国規模に及びます。

出張が多いため、残業は無くても移動のために拘束時間は長くなりがちです。

勤務地が限定される

勤務先として大半を占めるCROは、CRCが働くSMO(治験施設支援機関)と違って全国展開しているのは稀です。

そのため、勤務地のほとんどが東京や大阪などの都心部に限られてしまいます。

働く場所が選べないという点は注意した方が良いでしょう。

未経験でも安心?CROの教育・研修体制

新薬開発はどこの製薬会社もしのぎを削っています。

それに伴い治験を受託するCROのニーズも高まっています。

CRAの数が不足しているため、たとえ未経験でも薬剤師の免許を持っていたり、MRの経験があったりすれば積極的に採用しているCROもあります。

そのようなCROでは、教育や研修の体制が充実しており、受け入れ体制も万全です。

独り立ちするまでは補佐役の先輩がフォローしてくれるので安心です。

さらに、それぞれのCROが独自の試験制度を導入しており、明確な学習目標を定めています。

また、CRAは英語力があると国際的な治験を担当できるなど仕事の幅が広がります。

転職時点で英語力に不安があっても、CRO側で英語力向上のための研修を開いたりTOEICの受験をサポートしたりするなど、積極的に学習の機会を与えてくれます。

もっともMRであれば営業用の資料となる英語の論文に目を通したり、医師に英語で情報提供した機会もあるでしょう。

英語力はCRAへの転職で大きなアピールポイントにもなります。

転職サイトの利用で確実な転職を

MRから未経験でCRAに転職するなら早い方が望ましいでしょう。

いくらコミュニケーション能力があって薬剤師の免許を持っていても、30代になると需要は少なくなるからです。

そして、転職時にはできるだけ多くの求人情報を得るために、薬剤師向けの転職サイトに登録するのがお勧めです。

転職サイトには、ハローワークや求人誌には出ないような好条件のものが多い非公開求人もあります。

1つだけでなく複数の転職サイトに登録すれば、より豊富な求人の中から自分の希望に合った転職先を見つけやすくなります。

さらに、転職サイトでは専任のコンサルタントから多くのサポートを受けられます。

例えば面接の対策を一緒に考えてくれたり、給与など条件の交渉を代わりに行ってくれたりするのです。

これらのサポートは無料で受けられますので、満足できる転職を実現すために積極的に活用してみましょう。