一般企業では、50代は転職経験者も多く、さらに今から転職を考える人は少ないでしょう。 ただ、薬剤師は専門職ですので、もともと転職者、転職回数共に多い職種であり、50代でも、仕事の負担を軽減したい、子育てが終わり本格的に仕事をしたいなど様々な事情により転職を考えている人は多いようです。 ただ、薬剤師といえども50代での転職では、失敗すれば不満を抱えたまま定年を迎えてしまうことにもなりかねません。 50代薬剤師の転職について、そのメリットとデメリットをご説明しましょう。
目次
50代での転職メリットは?
体への負担を軽減できる可能性
50代は、体力の衰えを感じることが多くなってくる年代ですので、長時間の通勤のうえ立ち仕事となると、それが苦痛に感じることが多いのではないでしょうか。
転職を視野に入れれば、通勤時間の短縮とプライベートの充実を図ることができます。
薬剤師需要は都市にだけ集中しているわけではありません。
もちろん都市部での求人が多いことは言うまでもありませんが、地方でも求人は存在します。
しかも地方へ行くほど人手不足が深刻で、都市部より好待遇の求人が多いという逆転現象にあります。
可能であれば、地方へ行ってしまうことも体への負担を減らす一つの方法です。
それが無理でも、調剤薬局やドラッグストアなら自宅から比較的近いエリアにもあるのではないでしょうか。
この場合、調剤未経験での転職は教育体制が充実しているところに限定され、経験者より間口が狭くなりますが、正社員に拘らなければ求人数の多さから転職は可能です。
何より、現在遠距離通勤をしている人は、通勤ラッシュから解放され、通勤時間が短縮できるのは、心身ともに負担が大幅に軽減できます。
プライベートを充実させられることにも繋がりますので、これからの人生においても大きなメリットとなるでしょう。
業界を少し変えれば気持ちもリフレッシュできる
薬剤師として長年働いていると、経験豊富になる分だけ仕事から新鮮味を感じづらくなります。
50代でもまだまだフレッシュな気持ちで仕事に取り組みたい、と考える人もいるでしょう。
そんな場合は、業界を少し変えてみてはいかがでしょうか。
例えば、企業勤務していた人が調剤薬局に転職すれば、仕事内容が変わります。
新たなことを学ぶことは大変かもしれません。
しかし、子育てが終わったタイミングなどであれば時間がとりやすく、新たなことに取り組むのは毎日の生活にハリが出てきます。
採用側も経験の乏しい50代は採用しづらいと考えるでしょう。
しかし、若手薬剤師がなかなか勤務してくれないシフトに積極的に入るなどすれば、時間に余裕がある50代が活躍できるチャンスはあります。
また、特に現在は「かかりつけ薬剤師制度」もあり、薬剤師にもコミュニケーション能力が強く求められています。
人生経験が豊富な50代の方が、接客の面では期待できます。
50代でもまだまだ現役として活躍できる場があるのも、薬剤師の特長でしょう。
50代での転職デメリットは?
50代薬剤師の転職にはデメリットも少なくありません。
他の年代と比べて採用されづらい
まず、他年代と比べて採用確率が下がりがちです。
20代であれば若手として将来を期待されます。30代や40代なら、採用者側は経験を活かして働いてほしいと感じるでしょう。
しかし、50代となると将来性の面で不利になります。経験があり実績豊富でも、年下の若手スタッフと上手くやっていけるのか、他スタッフへの影響を懸念されてしまいます。
そのため、求人への応募が重なった場合は、若い世代が採用される可能性が高いです。
地方求人に頼らざるを得ないことも
都市部には若手の薬剤師が集中します。
交通や生活の利便性が高い都市部で働きたいと考えることは当然でしょう。
結果として、年下世代に求人を奪われがちな50代は、地方求人に頼らざるを得ないことも考えられます。
地方は、好待遇であっても、人材不足で一人当たりの仕事量が増え忙しくなるケースがあります。
通勤時間や生活環境でメリットがあったとしても、就業時間がそれまでよりも長くなってしまっては、地方へ行く意味がなくなります。
地方求人だけが主な選択肢になってしまうことは、デメリットと言えるでしょう。
50代こそ転職サイトをフル活用すべき
やはり50代になると希望通りの転職はしづらくなってきます。とはいえ、薬剤師が活躍できる職場はたくさんあります。
ドラッグストアなど、安定してシフトをこなしてくれる50代に期待して積極採用したい職場もあるでしょう。
ただし、50代が自力で希望に合った転職先を探すことはあまり現実的ではありません。
転職サイトをフルに活用すべきです。
転職サイトでは非公開求人もあり、求人の幅が広がります。専門の転職コンサルタントに相談しながら、50代薬剤師を積極採用したい職場を探してもらいましょう。
人としての豊富な経験も評価してもらえる職場を、転職サイトで効率よく探してください。