ホームへ戻る

カテゴリー

新着記事

ここ1ヶ月間の人気の記事

高額年収には必ず理由がある

薬剤師が年収600万円以上を目指すには

薬剤師が年収600万円以上を目指すには

厚生労働省が発表している医療経済実態調査の平成27年実施データから、各種の医療機関に加えて、保険薬局などに勤務する薬剤師の平均給与額と賞与額を選び出し、平均年収を算出すると、550万円程度になります。 この調査データには、薬剤師資格を持っている全ての人の年収が反映されているわけではありません。 例えば調剤薬局を併設していないドラッグストアに勤務している薬剤師などの年収は反映されていません。 一般的に薬剤師の年収には600万円の壁があると言われていますが、調査範囲の狭い厚生労働省の調査でも平均年収は600万円を超えることができていません。 この金額以上の年収を得られる職場にはどのようなものがあり、転職する場合にはどのような点に注意しておけば良いのでしょうか。

600万円を上回る年収を超えられる勤務先とは

具体的に年収600万円を超えることができる勤務先にはどのようなものがあるのでしょうか。

調剤薬局での勤務

薬剤師の勤務先として非常にポピュラーな調剤薬局ですが、600万円を超える年収を提示している求人は、調剤薬局の求人の中で40%を超えています。

また数ある薬剤師の勤務先の中でも、この年収を確保できる求人数が最も多いのは調剤薬局です。

特にかかりつけ薬剤師制度が施行されたため、多くの患者のかかりつけ薬剤師になれそうな人材にはそれ以上の年収を支払っている調剤薬局もあります。

かかりつけ薬剤師制度の定着によって、今後調剤薬局勤務の年収は今以上に上がっていく可能性もあります。

ドラッグストアでの勤務

ドラッグストアでの仕事は忙しい場合が多く、残業や夜間の仕事がある場合や、薬剤師資格を持っていない一般従業員と同じ仕事をしなければいけない場合もあることから、転職先の候補にしたがらない薬剤師も多い勤務先です。

しかしながら年収では600万円を超える求人が多い勤務先であり、高年収を考えるのであれば転職先の候補としておく必要があるでしょう。

特に、調剤薬局を併設しているドラッグストアであれば、600万円を超える年収も期待でき、なおかつ薬剤師としての調剤スキルを発揮することができます。

また大手ドラッグストアのチェーン店であれば、頑張り次第で昇進の可能性も開け、それが昇給にもつながっていきます。

製薬会社などの企業での勤務

製薬会社や製薬関連企業などでも600万円を超える年収が期待できます。

製薬会社で営業職のMRとして勤務すれば、成績次第では1,000万円を超える年収も夢ではありません。

営業職としてのノルマや営業職としてのストレス、薬剤師のスキルを活かせないなどのデメリットはありますが、高額年収を狙うのであれば選択肢に入れたい職業です。

また医家向け医薬品を発売する前に必要な臨床試験に関わるCRAやCRCなどの職業は、調剤スキルなどを発揮する機会はありませんが、高年収を確保しながらも医薬品に関する基礎知識が活かせる勤務先として、選択肢に入れておくべきでしょう。

地域特性による年収600万円以上の勤務先

上記以外にも、地域特性によって年収が600万円以上になる勤務先もあります。

勤務先が地方の場合

地方では薬剤師不足に悩んでいるところが多く、薬剤師の確保のために高収入を掲げて求人募集しているところが多くあります。

群馬や広島、熊本などではこのような傾向が顕著になっています。

また青森や新潟、三重などでは、群馬や広島ほどではないにしても、600万円を超える年収で求人募集されています。

アクセスが不便な勤務先

大都市圏から比較的近い距離にありながら、アクセスが不便な地域もやはり薬剤師不足に悩んでいるところが多く、薬剤師を確保するために高収入を求人の売りにしています。

通勤するのに時間がかかったり、乗り換え回数が多いなどの不便さが薬剤師不足につながっていることが原因ですが、それが不便でない環境にあるなら高収入確保の狙い目と言えます。

年収600万円以上の求人で注意しておきたいポイント

薬剤師にとって年収600万円は壁であり、その壁を超える年収で募集している求人に応募する際には注意しておかなければならないポイントがあります。

薬剤師の交代要員がいない

薬剤師が自分だけしかいないなどの勤務先では、調剤業務が集中する時間帯には非常に忙しくなり、休憩や食事すら満足に取れないこともあるので注意が必要です。

また休暇を取りたくても、自分がいなければ調剤業務などが受付けられないとなると、休暇が売り上げに影響してしまうため、どうしても取りづらくなってしまいます。

調剤薬局がチェーン店展開している場合などであれば、交代要員がいたり、休暇の際には本部から応援の薬剤師が来たりしますが、単独経営や小規模な調剤薬局ではこのようなことは望めないため、注意しておかねばなりません。

年収の内容が細かく記載されていない

求人情報に600万円以上の年収がかかれていても、その内容が細かく明記されていない場合には注意が必要です。

残業や夜間業務が多い勤務先でありながら、年収に残業手当や夜間業務手当などが含まれていれば、いくら残業や夜間の業務をこなしても年収は全く増えないことになってしまいます。

これでは実質的な年収は600万円とは言えません。

年収の内容は事前に確認するようにしましょう。